Keio-Formula.Com NewsMail

vol.41



TEAM

シェイクダウン報告

8月3日、富士スピードウェイにおける支部合同試走会において、ついにKF-05はドライバー吉村のステアリングにてシェイクダウンを果たすことができました。今期プロジェクトは、製作拠点としている慶應義塾大学矢上キャンパス機械科実習工場が、工事のため春休みに使用できなかったり、麻疹のため大学が休講になってしまい、製作に支障をきたしてしまうなど多くの障害に見舞われました。しかし、大会では結果が全てであり、結果が出せない以上シェイクダウン遅れの理由など全て言い訳にすぎません。

シェイクダウンの喜びに浸る間もなく、多くの問題点が浮上しています。シェイクダウンというのは一つの段階のゴールであるのと同時に、次の段階のスタートでもあります。大会では動的審査全てで活躍できるよう万全をつくしていきたいと思います。

シェイクダウンの遅れによって関係者の方々には多大なるご心配をおかけしたことをお詫びすると共に、
これからのKeio-Formula.Comの活躍にご期待いただければと思います。

(山田)


新入生課題進行状況

タイヤキャリー

私達のタイヤキャリーは丈夫に設計したせいか、パーツ数や溶接数が多くて大変です。でも沢山あるので皆で作っています。夏休みに入ってからは先輩達の手伝いや溶接のガスが少なかった為、作業を進める事が出来ませんでしたが大会も近いのでそろそろ作業を再開したいと思っています。

(谷田)

プッシュバー

5月に設計したプッシュバーは100%完成を迎えましたが、チェーンカバーとバッテリーステーとの干渉により残念ながらKF-05には使用不可能であることが判明してしまいました。富士での走行会直前に突貫工事で製作したメインフープ用のプッシュバーは現場で最低限の機能を果たしましたが、使い心地が悪いため現在改良中です。

(桑原)

ダクト

以前から設計はしてあったのですが、ラジエータが予想外の取り付け方をされたため、再び設計し直すことになりました。大体の形は決めてあるため、作業はスムーズに進むと思います。大会が近くなってきたので出来るだけ早く作業にかかる予定です。

(粟野)

連続企画 in Member's View
〜大会まであと1ヶ月!〜

第5回全日本学生フォーミュラ大会に挑むメンバー達の声をお届けする「in Member's view」。今回の担当はKF-05サスペンション担当の山口綾(理工学部機械工学科3年)と、広報担当の大隅俊宏(理工学部情報工学科3年)です!

マシンのコーナリング性能を決めるキモであり、設計者の腕の見せ所と言われるサスペンションを担当する山口と、ホームページやプロモーションビデオの製作といった活動を通じてチームの広報を行う大隅の、二人の声をどうかご覧下さい!

KF-05プロジェクトサスペンション担当の山口綾です。

まずサスペンションとは、主に車両運動において、路面の凸凹を車体に伝えない緩衝装置としての機能と、走行状況により最適な車輪の位置決めを行う機能を持つものです。

サスペンションは構成部品が多く、構造が複雑です。そのため、私一人では、 最適なジオメトリを決定することはもちろん、各部品が干渉せずちゃんと機能するかを見るのも難航しました。チームリーダーの山田を始め、4年生が設計を助けてくれたことで、なんとか進めることができました。 また、製作も、アップライト・ハブ・ブレーキ・Aアーム・Iアームなどの主要部品から、ロッドエンドに挿すカラーなど小さいが重要な働きをする部品まで、本当に数が多く、困難を極めました。後輩達には細かい部品などを製作してもらってやっと完成までこぎつけました。 完成させることが出来たのはメンバーの助けがあってのことです。

8月2日・3日の合同試走会でKF-05は初走行を果たすことができ、自分が設計した部品がついたマシンが走っている姿をみて感動しました。一方、走行はできたものの、自分が設計した部品が壊れないか、不安でいっぱいでした。 実際、改良点が数箇所見つかり、ただいま改良中です。 大会に向けて、セッティングなどを煮詰めさらなる向上を目指し日々がんばっていきます!

最後になりますが、いつも私達を支援してくださっているスポンサー様、様々なご協力をいただいている関係者の皆様にお礼申し上げます。今後とも当チームをどうぞよろしくお願いいたします。

Keio-Formula.Com広報担当の大隅です。主にホームページ、メールマガジン「Newsmail!」の作成・編集とプロモーションビデオの作成を行っています。

私はもともと車よりもホームページやデザインに興味があったので、チームにとっては非常に特殊な存在だったと思います。そのためほとんど製作拠点であるガレージに顔を出すこともなく、マシン製作のプロジェクトから独立してしまっていますが、おかげでホームページやデザインの方に専念でき、このような環境を作ってくれているメンバーには感謝しています。

最近、Keio-Formula.Comのメインの活動である自動車作りと、私の担当しているホームページ作りは、全く違うようで実はとても似ているのではないかと感じています。両者の一番の共通点は「はじめから終わりまで一つの芯を通さないと良いものは生まれない」点にあると思います。ホームページは思いつきやひらめきで作るのではなく、それまでの要望や実感を元に目標を設定し、その目標に向かって製作をおこなっていきます。それはまさにこのFormula SAEにおける車作りと共通するものがあるのではないでしょうか。 現在作成しているデザインはその設計段階から大幅な見直しを行い、見やすく使いやすくを意識して、また見た目だけでなく他の人が管理する際も編集しやすいことを意識して作成しています。後輩に引き継ぐまではまだ時間がありますので、最終的に誰でも編集できるような状態にしたいと考えています。大会まで1ヶ月を切り、マシンもシェイクダウンしたばかりですが、他のメンバーと共に頑張りたいと思います。

最後にこの活動を支えてくださっているスポンサーの皆様と関係者の皆様に感謝します。悔いのない大会にするべくメンバー一堂精進していきますので、どうぞ宜しくお願い致します。

連続企画 in Editor's view
〜編集後記〜

NewsMail編集担当の鳥居です。今号を以て主要メンバーが皆Member's Viewを書き終えたので、今回の編集後記は編集後記の名を借りたMember's View鳥居版とさせていただきます。

私の役職は広報/渉外です。一応サポート班の主要業務を一通りこなすことになっていますが、スポンサー交渉などは専ら加藤に任せており、NewsMailの編集と、メディアへの交渉、その他全関東学生フォーミュラ連盟や学生自動車研究会会議への出席など、学生、自動車技術会に向けたKeio-Formula.Comの外交役と言えるポジションを務めています。 メディアへの交渉では新聞、雑誌といったマスメディアに対しチームのアピールを行い、(新聞、雑誌ならば)記事を書いていただくというのが仕事です。近年は大会、すなわち全日本学生フォーミュラ大会の知名度も向上し、自動車業界においては確かな地位を確保しつつあるようですが、マスメディアとなるとそのウエイトも低く、活動をより詳しくかつより簡潔に話す必要があるなど、通常のスポンサー様への交渉よりも難しいものがあります。私個人はこの活動は大変すばらしいと考えており、TVなどのマスメディアを通じてより広く知られて然るべきであると考えていますが、現実はそうもいかないようです。主催者、各企業、各大学といった大会を構成するメンバーの連携をより強めていくことで、この活動の知名度向上は実現可能なのではないかと考えています。そういった考えに基づいて、積極的に外の大学との交流を働きかけているところです。

実際のところ、チーム内での私の位置づけはおそらく「カメラマン兼ドライバー」であると思います。このNewsMailをはじめ、ホームページなどKeio-Formula.Comの広報資料に使用される写真の大半は私が撮影しています。また試走会や大会などにおいて他大学のマシンの特徴や各部品の写真を撮影し、設計に役立てます。その写真アーカイブは軽く1万枚を超えており、やや多すぎる気もしますが貴重な映像資料として活用されていると思います。また、試走会などのイベントにおいて会場までの運転手を務めるほか、今年の大会はマシンドライバーとして挑むことになります。3年生が最終学年であることが多い当チームにおいて3年生からのドライバーデビューは、正直遅すぎると思いますが、早くKF-05に慣れて同期の古参ドライバー達について行けるよう、頑張りたいと思います。

私は文系です。この活動を通じて日本の自動車産業を支えられるようなエンジニアになることはありません。しかしスポンサー交渉やチームマネジメントに深く関わっているかというとそんなこともありません。では一体、自分はこの2年半で何をしてきたのか?ただこの2年半を何をすることもなくチームの一員として過ごしてきたのか?自問自答することもよくあります。ただ単に「全日本学生フォーミュラ大会にKeio-Formula.Comの一員として関わった」だけではなく、はっきりと「こういった役割を果たし、こういった貢献を行い、全日本学生フォーミュラ大会を戦った」とはっきり言えるよう、大会までの短い期間にしっかり役割を果たしていきたいです。

最後になりましたが、このような貴重な経験を続けられているのは、物的援助や技術的指導をしてくださるスポンサーの皆様、困難に突き当たったときに様々なアドバイスを下さったり、並々ならぬ情熱を以て当チームを応援してくださるOBの方々、並びに大学をはじめとする関係者の方々のおかげです。深く御礼申し上げます。我々Keio-Formula.Comは万難を排し大会に臨みますので、どうか最後まで活躍にご期待下さい。

今号もご覧頂きありがとうございました。次号は8/9月合併号にて大会直前のKeio-Formula.Comの様子をお伝えいたします。

(鳥居)