Keio-Formula.Com NewsMail

vol.36



TEAM

連続企画 in Member's View
〜大会まであと6ヶ月!〜

第5回全日本学生フォーミュラ大会に挑むメンバー達の声をお届けする「in Member's view」。 今回の担当はパワートレイン班電装担当の永冨泰次(新3年/理工学部SD工学科)です!

自動車の血管ともいえるハーネスを製作する傍ら、自動車の神経といえるセンサー類の設計を次々と行う彼はマシン作りに欠かせません。 チーム発足以来Keio-Formula.Comの欠点とされてきた電装の改善、改良に情熱を傾ける、彼の意気込みをご覧ください!

当チームの電装班では、主にワイヤーハーネスの製作と、走行中の様々な情報を記録する自作ロガーの製作を行っています。 私はKF-04プロジェクトまで、主にロガー製作と、ワイヤーハーネスの製作補助をしていました。KF-05からは、電装班の統括をさせていただいており、ワイヤーハーネス製作、ロガー製作を担当しています。

ワイヤーハーネスは、(学生)フォーミュラカーで最も複雑なシステムのひとつです。ワイヤーハーネスには千箇所以上の接続部分があります。これらが走行中の過酷な条件で一時たりとも通電しないことがあれば致命的です。学生フォーミュラではある意味で特に信頼性の確保が大変です。これは学生フォーミュラならではの問題に起因しています。

私たちが作るマシンは毎年毎年異なる試作車です。このため、走行試験の度にどこかに、予見できなかった問題が生じます。それらを修理するたびにワイヤーハーネスは付け外しを繰り返すことになります。この付け外しのストレスがハーネスの信頼性を低下させます。 しかし、このようなワイヤーハーネス使用環境は、改善が困難です。このため、空中配線を極力さけるなど信頼性を向上させる設計、製作を心がけています。しかしまた、これにも限界があり、度重なるストレスによりやがては壊れてしまいます。このため、故障時にいかに早くそれを修理するかが大切になります。そこで、今年度マシンのハーネスでは、ユニット化を行いました。これにより問題箇所のユニット交換をするだけで、即座にトラブルに対処できるようになる予定です。 これから、交換用ユニットの製作を行っていき、大会には万全の状態で臨みたいと思っています!この記事を書いている段階では、KF-05はまだ一度も走行しておりませんが、これからのいかなる走行でも"電装トラブルによる不走行は一度も出さない!"を合言葉に電装班一同頑張ってまいります。

最後になりましたが、私どもがこのような活動を続けていけるのは、技術的なアドバイスや、資材の提供をしてくださっているスポンサー企業様、OBの方々のおかげです。この場を借りて厚くお礼申し上げます。どうぞこれからもご支援、ご指導のほどよろしくお願いいたします。ありがとうございました。

連続企画 in Editor's view
〜編集後記〜

NewsMail編集担当の鳥居です。今回から私の所属部署であるサポート部内の会議で「もっと活動状況をわかりやすくしよう」 ということになり「PHOTO DIARY」の連載を開始しました。「ACTIVITY」の文章からは読み取れない、 画像としての当チームの活動記録でもって、当チームの活動状況をより詳しく見ていただければ幸いです。

さて、大会まであと半年を切り、製作は正念場を迎えています。矢上キャンパスの工場が使用できない期間は、 世田谷区の都立総合工科高校様の設備を引き続きお借りして製作を行った一方、これまでマシン製作が最優先され遅れていたコスト、 デザインといった静的審査も本格的にスタートしました。

しかし、シェイクダウンの早かった先代マシンKF-04に比べ製作状況の遅れは明らかです。 春休みを通じて感じたこととしてはメンバー一人一人の力量ではカバーできないほど深刻な人員不足が発生しているということです。 ものづくりの基本にほかならない、ヒューマン・リソースの圧倒的な不足、 なにより下級生の不足が現在の当チームの先行きを怪しくしています。

このNewsMailが発行されるころには当大学のオリエンテーション期間に入っているはずです。 新入生の獲得如何で今後の当チームの活動が大きく変化するといっても過言ではないと思います。 4月号では多くの新メンバーをご紹介できるよう頑張りますので、今後も変わらぬご声援をよろしくお願いいたします。 今号もご覧頂きましてありがとうございました。

(鳥居)