Vol.64

Keio-Formula.Com News Mail Team

大会を振り返って

リーダー総評

2008年9月、第7回学生フォーミュラ大会の動的審査で一桁入賞を果たすことを目標に掲げ、KF-07プロジェクトはスタートしました。
前代のKF-06プロジェクトは、設計・製作の遅れから車両シェイクダウンが大きく後れ、結果としてまともに走ることもままならない状態で大会を迎えることとなってしまったため、KF-07においては、まずは遅くとも3月中に車両を完成させることを絶対条件としました。
幸いKF-06を担ったメンバーがそのままKF-07を引き継ぎ、かつ少人数ながら連日連夜の製作作業を敢行することで、予定よりも約1ヵ月早い2月11日にシェイクダウンを果たすことが出来ました。
その後は幾度か大きなトラブルに見舞われながらもコンスタントに走行距離を稼ぎ、大会までにチーム史上最長となる367km(前年度車両での走行試験を含めると422km)を走破することができ、車両の信頼性は十分に確保できたものと思われました。 加えて、直前の富士・茂木両試走会においては、トップ校に肉薄するタイムを連発するなど、車両のスピードもかつてないレベルにまで高まりました。
大きな期待とともに臨んだ大会では、初日に参加66チーム中最も早く全ての車検を通過し、目標としていた動的一桁入賞に向け、順調なスタートを切ったかに思われました。しかし、オートクロスの競技中に電装トラブルが発生したのを皮切りに、エンデュランス直前の給油所で燃料漏れが起こり、出走順を守れず2分のタイム加算ペナルティが確定。続いて1度は解決したと思われた電装トラブルが再び発生。再修復後、何とか出走にこぎつけたエンデュランスのドライバー交代時にサイレンサー出口に亀裂が発見されリタイアを余儀なくされたことで、死に物狂いで取り組んだ1年間のプロジェクトは何ともあっけなく、悔やんでも悔やみきれない結果で幕を下ろすこととなりました。
エンデュランスの第2ドライバーであった私は、リタイアした車両に乗りこんだままチームメンバーに押されてピットに戻りましたが、悔しさや悲しさに飲み込まれて暫くシートから降りることが出来ませんでした。その後、先生や先輩、支援者の方、果ては他チームの方など、実に多くの方々から様々な形で労いの言葉をかけて頂いたことは、個人的にせめてもの救いとなりました。どうもありがとうございました。 また、エンデュランス後のピットのあり様をみるに、私以外にも、非常に悔しい思いをしたメンバーが多くいたことと思います。この場を借りて、プロジェクトに対する彼らの尽力を労うとともに、心から感謝したいと思います。どうもありがとう。
さて、こうしてプロジェクトを振り返ると、車両製作においては人数の少なさを作業時間とモチベーションでカバーしてきましたが、完成した車両の信頼性を確固たるものとするには、1人のメンバーがカバーする範囲があまりに広く、かつ車両の改良作業のノウハウの少なさから、発生したトラブルに対して場当たり的な対応しかできないことが多かったように思います。その結果、信じられないような不運も重なって、致命的なトラブルが大会の最も重要な局面で次々と発生してしまったものと思います。
来年度は、今年度経験した様々なトラブルが次期車両で決して起こらないよう車両設計の段階から配慮し、大会までには全てのトラブルを洗い出せる車両を作り上げるべきでしょう。
最後になりましたが、1年間私たちのプロジェクトをご支援くださった全ての皆様に心より御礼申し上げます。誠に有難う御座いました。今後も変わらぬご支援、ご指導・ご鞭撻を頂ければ幸いです。
ならびに、次代のプロジェクトを担うメンバーに一言。クルマが好き、レースが好き、ものづくりが好きなら、長い割に漫然としがちな大学生活において、学生フォーミュラほど厳しくもやり甲斐のある活動は他にないと思います。高いモチベーションをもって、一生懸命打ち込めば打ち込むほど素晴らしい経験が出来るはずですので、中途半端ではなく、全力で活動に取り組み、是非KF-07で成し遂げられなかった上位入賞を果たして下さい。
(桑原)

ドライバー総評

オートクロス、エンデュランスドライバー

[オートクロス]
KF-05では先輩方の作った車両に乗せてもらえることがただ嬉しく、KF-06では自分で作った車両を運転する喜びを知り、3度目となった今回の大会では初めて結果を残すことを意識して競技に臨むことが出来ました。
残念なことに、まともに走行できたのはオートクロスの1周目のみに留まり、練習の成果を完全に発揮することなく大会を終えることとなってしまいました。大会前までにかなりの走行距離をこなすことが出来ていただけに、このような結果に終わったことを大変悔しく思っています。
しかし、1回のみの走行でトップ校に迫るタイムを記録できたことは、事前の練習の賜物であり、1周だけでも車両の速さを見せつけられたことで、車両の設計・製作者としてはもちろん、ドライバーとしての自信にも繋がりました。
来年度こそは、動的競技全てを通して車両の性能を周囲にアピールできるよう、自らはもちろん、チームのドライバー全員の実力を高めることが出来ればと思います。

[エンデュランス]
昨年度に続き、今年度もエンデュランスで1周もマシンを走らせることなく大会を終えることとなってしまいました。オートクロスで好感触を掴み、車両の調子も良好であっただけに、まさかこのような結果に終わるとは、残念でなりません。
来年度、エンデュランスを走る機会を与えられるかどうかは分かりませんが、チャンスがあれば是非この借りを返したいと思います。

(桑原)

アクセラ、スキッドパッドドライバー

去年に引き続きアクセラレーションとスキッドパッドを担当させていただきました。
今年はタイムを出しにいくドライバーとして、去年とは違ったプレッシャーの中での出走となりました。直前にシフターの調整などがあったとはいえ、今年は去年とは違ってマシンも走り込むことによって信頼性を高めてきました。また私自身の走行練習も十分に行えていました。自信を持って挑んだアクセラレーションとスキッドパッドでしたが、結果を見るとまだまだ上に多くの学校の名前がありました。
この結果を目の当たりにしたとき、私は悔しかったです。あれだけ走り込んで、いろいろ準備してきたのに、なぜなのだろうと思いました。ドライバーとして、マシンのポテンシャルをすべて引き出せていなかったのかもしれません。マシンのセッティングがベストではなかったのかもしれません。原因はいくつも考えられると思います。
来年こそは少しでも順位を上げていきたいと思います。そのために、今年培った早期シェイクダウンの日程やノウハウを次のプロジェクトに引き継ぎ、更なるマシンの信頼性の向上やセッティングの検討、またドライバーの育成に力を注いでいきたいと思います。

(渡辺)


スキッドパッドドライバー

今回、スキッドパッドのドライバーとして動的種目に参加させていだきました。
私が走行するときは、既に1人目のドライバーが走った後でタイムも出てたため攻めた走りをすべきなのにいつも通りを崩せませんでした。
本当に不甲斐ないなと思いましたが、この経験を自分が次にドライバーにならなくとも生かしたいと思います。

(系野)


アクセラドライバー

今回の大会では、アクセラレーションのドライバーを担当させて頂きました。
初めての経験で不安もありましたが、試走会などの貴重な時間を割いて練習させて頂いていたので、なんとしても好タイムを出そうという気持ちで臨みました。
結果としては、マシンのポテンシャルを引き出せなかったことに悔いが残るかたちとなってしまいました。
先輩や他校のドライバーの走りを見ていると、自分もあんなふうに走れるようになりたいと心から思います。
来年に向けて少しでも経験を積んで、チームに貢献できるよう努力します。 今回は貴重な経験をさせて頂き、ありがとうございました。

(野口)

編集後記

編集担当の門岡です。
ニュースメールの配信や、更新が大幅に遅れて大変申し訳ありませんでした。
度々申し訳ございませんでした、重ねてお詫び申し上げます。

最近、私の慶應義塾高等学校時代からの友人の自動車部から、2ストロークのカートを無償で譲り受けて、一部メンバーと整備をして、マシンの練習を主な目的としております。
レンタルカートとは異なり、スピードも出て、ステアリングもシビアになっており、マシンのドライバーの練習には大変有用であると思っております。
試しに、私自身も乗りましたが、楽しくもシビアに乗りました。やはり、ドライバー練習というのも大会において上位を目指す上では大変重要な事項であるとつくづく思いました。
最近では、高校時代の友人と共にカートに出かけたりもしますが、将来的な趣味にしたいと思っています。社会人から本格的に始めるのは厳しいと思いますが、出来る限りやってみたいと思っております。
さて、私はこのニュースメールを48号から担当させて頂き、今回で64号となりました。 今回でニュースメールを約1年半、16回やらせて頂きました。来月から、後輩に担当が変わります。
今まで、関係者の皆様には、大変お世話になりました。不備やご迷惑をおかけしましたが、多大なるご支援を承り、感謝しております。
私自身は、チームに残りますが、広報交渉の担当はすべて後輩に任せて行きたいと思っておりますので、今後とも、よろしくお願い申し上げます。
また、後輩にも不備等があるかも知れませんが、温かいご支援、ご指導頂けたらと思います。
今まで、ありがとうございました。重ねて御礼申し上げます。
(門岡)


News Mail 2009年 大会報告号を最後までご覧いただき、ありがとうございました!

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