Keio-Formula.Com NewsMail

vol.44



TEAM

KF-06プロジェクトスタート!!
〜プロジェクトリーダー・テクニカルディレクター挨拶〜

今回は新プロジェクトの本格始動にあたり、新リーダー:辻夏央とテクニカルディレクター:山田泰之が
次期マシン、KF-06とそのプロジェクトを紹介します。

●新リーダー挨拶

 KF-06プロジェクトのリーダーに就任致しました辻です。
 月日が経つのは早いもので、ついこの前自工研に入った気がしますがもうリーダーです。僕が経験した第4回及び第5回全日本学生フォーミュラ大会は苦い経験でした。第4回大会は動的種目0点、第5回大会も目標としていたエンデュランス完走を果たすことが出来ませんでした。リーダーの僕に課せられた使命は今度こそエンデュランスを完走して全種目で得点することだと思っております。

 第5回全日本学生フォーミュラ大会においてエンジンを損傷してしまったため、リーダー就任と同時にエンジン変更という大きな決断を迫られました。現在のチームの体制に最も合っていると思われる、スズキ株式会社様のLT-R450用のエンジンを使用することとなりました。毎年1・2年生が中心となって車輌開発を進める当チームにおいては、より構造がシンプルな単気筒エンジンの方が向いていると考えたのです。また、当チームには軽量化のノウハウもあり、単気筒エンジンの軽さを活かすことも出来ます。

 当チームの伝統に則って目標は高く、車輌重量 150kg目標馬力 50psを目指して目下設計中です。徹底した軽量化・低重心化、そしてシンプルさの追求がテーマです。来年の3月にもてぎで行われるであろう合同試走会において必ずやKF-06の勇姿をお見せできるはずです。

 KF-06に立ちはだかる壁と致しましては、人員及び資金の圧倒的な不足が上げられます。そこで、KF-05から可能な限りの部品を流用し、設計・製作時間を短縮することにより早期シェイクダウンを果たして走り込みを行おうと考えております。それこそが当チームが動的審査において高得点を上げる方法であるはずです。毎年当チームは静的審査ばかりが目立ちますが、KF-06ではより動的審査に重きをおこうと思っております。レースをやりたい者達が集まり、1年かけて準備をして大会に挑むのですから、そんなメンバー達を満足させるのもリーダーの役目です。勿論、静的審査は積み重ねが物を言う競技なので手を抜くわけには参りません。デザイン・コスト審査ともに私が監修致します。ただし、昨年までよりも時間を割かずに済むようにより効率良くレポートを作成する方法を検討していこうと思います。

 これから1年間、スポンサーや関係者の皆様、そしてチームのメンバー達には多大なる迷惑をかけてしまうことと思いますが、どうか最後までお付き合い頂ければと思います。KF-06プロジェクトを何卒宜しくお願い致します。


●新テクニカルディレクター挨拶

 KF-06プロジェクトでテクニカルディレクターをやらせて頂くこととなりました。機械科3年の山田泰之です。
 KF-05プロジェクトではチームリーダー、シャシー統括、、パッケージング、フレーム、ドライブトレイン、デザイン審査などを担当しました。今プロジェクトからTD(テクニカルディレクター)ということで、一体仕事の何が変わるのか分かりませんが、チームリーダの辻の下で良い車を作るため邁進してまいります。今年は卒論か・・・第5回大会中、東大チームの方が大学院入試の勉強をする暇がないと叫んでいたのを思い出し、少し不安になる今日この頃です。

 さて、マシン設計製作の方針について少し書かせて頂きます。KF-06プロジェクトのマシン設計者達は殆どが初のマシン設計です。というより、僕以外全員が初めてです。CADも使えなければ、図面も書けませんし、材料学なども知りません。もちろんそれは、マシン製作、整備の面でも同じです。しかし、それでも高みを目指し頑張ろうという志はあります。そこで以下のような方針をとることとしました。

1 負担の軽減のため、KF-05のパーツの流用が可能な設計
2 製作が容易な設計
3 パーツの統一化、部品点数の削減

 KF-05では設計で時間を費され、製作が遅れました。また設計が不十分で不具合が多発し、再設計・再製作などに見舞われ、最終的には、設計通りに製作できなかった箇所、動作しなかった箇所がありました。 まず、設計の時間を稼ぐために、1の方針をとることとしました。これは、KF-06が走るために最低限必要なパーツ(流用しないパーツ)から製作し、KF-06の早期シェイクダウンを目指します。それと並行して、他の部品を新規設計するこでマシン製作時期に設計期間を重複させようというものです。前年度より2ヶ月ほど長く時間をとれると思われます。
 次に、2の方針です。10g軽く作ることのために、2時間余計に時間がかかるような難しい加工を要する設計をしないというものです。今年のメンバーは製作も初めてなので、作りやすさを重視します。
 最後に、3です。 製作の効率を上げるための統一化と、作る部品点数自体を減らしてしまい、 結果製作時間にゆとりをもたせるのがねらいです。

 以上これらの方針を柱として、ピンチをチャンスにかえられるよう頑張ります。


●プロジェクトについて

KF-06プロジェクトの各部門の担当者一覧です。数字は学年で、現在の学年となっております。
人数は不足気味ですが、皆で協力し合っていきたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします!


<プロジェクト組織表>
◎プロジェクト関連
プロジェクトリーダー
辻夏央(経済2)
プロジェクトマネージャー
高屋圭介(理工3)
◎部署関連
テクニカルディレクター
山田泰之(理工3)
シャシー担当
桑原克英(理工1)/谷田和貴(理工1)
エンジン担当
伊藤政範(理工2)/佐藤美央(経済2)/高塚裕也(理工1)/北山祐希(理工1)
エンジンアドバイザー
吉村秀人(理工3)
電装担当
永冨泰次(理工3)/稲田晴香(経済2)
カウル担当
船越一平(理工3)
サポート担当
鈴木貴之(商1)/門岡真之(商1)
サポートアドバイザー
加藤彩乃(法3)
◎大会静的審査関連
コスト審査統括
辻夏央
デザイン審査統括
辻夏央
プレゼン審査統括
加藤彩乃
プレゼンメンバー
加藤彩乃/鈴木貴之



〜編集後記に代えて〜

●前担当者挨拶

今回からNewsMailの担当が交代いたしました。まず、前任の鳥居よりご挨拶申し上げます。

NewsMail前発行責任者の鳥居孟史(商学部3年)です。私はNewsMailのVol.27から編集を行うようになり、Vol.33よりVol.43までの編集を専任で行い、NewsMailを通じて良かったところ、悪かったところの両方を含めたKF-04、KF-05プロジェクトの変遷を関係者の方々へお伝えして参りました。編集期間中、写真を増やしたり、写真による活動記録「PHOTO DIARY」の設置などで、より活動の様子を詳しく深く知っていただくための工夫をしてきました。

ご存じの通りNewsMailは主に「ACTIVITY」「EVENT」「TEAM」の3コーナーで構成されています。その多くは編集者以外の文章に依るものなので、編集者はそれをつなげていけば良いと思われますが、実際はここに細かい修正作業が加わります。技術的勘違いの文章から、文法上・日本語上の間違い、電子媒体ならではの間違いに至るまで、細かい訂正から、甚だしい場合は文章をほぼ丸ごと修正することもあります。私だけでは全部の訂正箇所を見つけることは困難であったため、KF-05では私と3年加藤のダブルチェック体制でこの作業を行いました。個々人の文章の間を埋める「つなぎ」の部分は編集者が考えることとなります。この部分を適切に書くためには、常日頃からチームの動向についてのアンテナを張っておく必要があります。また、断片的な情報から何かを生み出す文章力も必要です。実際、編集を専任で行うようになってから文章力が向上した気がします。

また、写真の選定は当初Webページにアップロードを行う広報担当の3年大隅が担当していましたが、写真の大半を撮影していたのは私であったため、「撮影者が選んだ方がよかろう」と言うことになり、私が選定も行うようになりました。「作品」と言えるような写真はありませんが、昔に比べて写真の質は上がったのではないか、と思っています。

編集や原稿回収の段階で多くの時間を費やしてしまったり、個人的な予定により編集作業が思うように進まなかったりと、チームに迷惑をかけたこともありましたが、サポート班メンバーやチームメンバー、そしてNewsMailの到着を楽しみにされている多くの方の声によってなんとか予定されていた号数だけのNewsMailを発行することが出来ました。

NewsMailは現在HTMLによって書かれています。これはVol.21までPDFでした。これはPDFは印刷などには適していますが、Webでの閲覧を前提とするのならばHTMLでも結構ではないかという私たちの意見によって変更されたものですが、これにより、NewsMailと本家WebSiteの区別が曖昧なものになってしまったことは否定できません。これらのことを含めて、今後NewsMailがどのような形に変わっていくのか、楽しみでなりません。

私は写真が得意であったため、これまでのNewsMailは写真中心の構成でしたが、この先のNewsMailはおそらくまた違った構成になると思われます。編集者やメンバーの得意分野や興味といったものをうまく広報活動に活かして、Keio-Formula.Comの活動をすべての方により詳しく知っていただけるよう努力して欲しいと思います。

これまで、NewsMailを読んでいただきありがとうございました。これからのNewsMailはもっと素晴らしいものになると思いますので、これからもご期待下さい。

(鳥居)



〜編集後記〜

●新担当者挨拶

今号から新たにNewsMailの編集を担当させていただくことになった鈴木貴之(商学部1年)です。

私自身が自動車工学研究会に入ってからまだ7ヶ月しか経っていないので、まだまだ分からないことだらけです。しかし、日を重ねるごとにこのサークルのすばらしさを感じています。私はKF-06プロジェクトではこのNewsMailのほかに、スポンサー交渉や部品の製作を担当することになっています。しっかり時間の管理をしつつ、仕事を着実に一つ一つこなしていきたいです。

実は私はHTMLを扱ったこともなければ、前任の鳥居のように写真が得意なわけでもありません。したがって、このNewsMailも、しばらくはこれまでと同じ形式で編集していくつもりです。回を重ねるごとに勉強しつつ、新たなアイディアが生まれれば随時アップデートし、より良いNewsMailにしていければと考えています。

私どものサークルはまずスポンサーの皆様からのご支援・ご声援がなくては成り立ちません。このサークルの一年間の活動の集大成であった9月の第5回大会も、皆様からの多大なるご支援のおかげで無事終えることができました。NewsMailは、いつもご支援をいただいているスポンサーの皆様に対して私どもができる数少ないことだと思っています。皆様にKeio-Formula.Comの活動をより広く、深く知っていただけるようなNewsMailを作っていきたいと思います。

至らない点が多々あると思いますが、どうぞよろしくお願いいたします。これからのKeio-Formula.Com、KF-06プロジェクトにご期待下さい!

(鈴木)



NewsMail10月号を最後までご覧いただきありがとうございました!!