Keio-Formula.Com NewsMail

vol.40



TEAM

連続企画 in Member's View
〜大会まであと5ヶ月!〜

第5回全日本学生フォーミュラ大会に挑むメンバー達の声をお届けする「in Member's view」。 今回の担当はパワートレイン班排気担当を努める桑山裕基(3年/理工学部情報工学科)です!

騒音に泣いた昨年9月の第4回全日本学生フォーミュラ大会、そしてKF-04プロジェクト。 あのときの失敗は繰り返さない、そう誓うメンバーの思いを一身に受け止める彼。 普段はムードメーカー的立場ですが、いろいろ思うところがあるようです。そんな彼の意気込みをご覧ください。

KF-05プロジェクト排気担当の桑山です。

昨年9月の第4回全日本学生フォーミュラ大会では、排気の音量を110デシベル以下に抑えなければいけないという車検の騒音テストでひっかかってしまい、 その対策が不十分であったためこれをなかなかクリアすることができませんでした。 多くの貴重な時間がとられてしまい、仲間たちにも迷惑をかけてしまいました。 結果的に、4つの動的競技のうち3つに参加することができず、勝つことができなかった原因のひとつであることも事実です。 バッフル(サイレンサーの仕切り板)の穴を小さく作ればいいや、ぐらいに考えていた自分は騒音対策への認識が甘かったことを認識したのと同時に、 騒音対策ひとつでもチームの命運を決定付けてしまうことを痛感しました。

今年は騒音のチェックを含め、信頼性のあるものを作ろうと思っています。 市販のサイレンサーにはカタログ値という形でメーカーによって音量が設定されていますが、 大会ではカタログ値とは測定する回転域がまるで違うため、これをあまり参考にすることはできません。 ただサイレンサーを大きくすればよいという問題でもなく、中の構造や穴の大きさなど、 やってみないとわからないようなものが多く、選定が難しいもののひとつであると思います。 自作してみるにも、いろいろなものの大きさを変えたりしなくてはならず、 大きな音を発生するもの故テストする適切な環境もないのもあって、なかなか苦労させられる部分です。

排気も吸気に比べれば少ないですが、エンジンの性能に影響を与えます。 エンジンを出た排気がエキゾーストマニホールドを通ってサイレンサーまでスムーズに抜けることで排気を速やかにエンジンから追い出し、 吸気を助けてやる必要があるからです。しかも、周囲のレイアウトにあわせた設計を行わなくてはなりません。 故にエキゾーストマニホールドの設計は排気担当者の腕と努力とセンスが試される場であると言えます。 等長、等抵抗は基本ですが、周りとの干渉の問題もあって、取り回しにもだいぶ頭を悩まされています。 パイプを曲げ切りして試行錯誤を続けていますが、大会までには理想的なエキゾーストマニホールドができるようがんばりたいと思います。

ところで、私は一年生の頃よりマシンドライバーも務めています。 しかし、大会期間中の悪天候による競技時間短縮や自分の乗る予定であった競技出場への断念などの理由によって、 過去2回の大会では練習走行こそ行ったもののまだ一度も製作したマシンで競技に出たことがありません。 今年は自分たち3年生が主力となって作るマシンですし、何らかの競技で大会のコースを走ることができればいいなと思っています。

最後になりましたが、私たちのこうした活動に対してご理解、ご支援くださっているスポンサー様、およびOBの皆様にお礼申し上げます。 今年こそ、胸を張って結果をご報告したいと思っておりますので、これからも私たちKeio-Formula.Comをよろしくお願いいたします。

連続企画 in Editor's view
〜編集後記〜

編集担当の鳥居です。毎回この「TEAM」コーナーは「Member's View」と「Editor's View」の二本立てとなるわけですが、 「Member's View」を書く人たち(つまり私以外の人たち)からは「毎回書いててよくネタがあるね!」なんて言われることもあります。 フォーマットのようなものがあって形式ばった文章を書かなくてはいけない「Member's View」に比べ、こちらの「Editor's View」 は割と好き勝手なことを書いていいので楽だから、というのも理由ですが、 それ以前にこのチームと居る限りネタが尽きることは無いだろうと思っています。

さて、新年度が始まりました。商学部である私は3年生になったため三田キャンパスへ移動となり、メンバーとの地理的ギャップが開いてしまいました。 当チームに限らず学生フォーミュラに参加するチームの大体(研究室で研究テーマとしてやっているチームなどを除けば)は、 この期間というのはあまり製作が進まない期間であると思います。

幸い、多くの新入生が入ってきてくれたおかげで現在当チームの雰囲気は大変前向きな状態にあります。 このモチベーションを維持しつつ、これからしばらく続く学業との平行期間を乗り切りたいと思います。

今号もお読みいただき、ありがとうございました。

(鳥居)