6月は学生フォーミュラ大会の静的審査種目であるデザインレポート、コストレポートに取り組みました。
デザイン審査とは、車両にどのような技術や工夫が採用されているのか、それが市場性のある妥当なものかを評価するものであり、設計の適切さ、革新性、加工性、組立性等を問われます。それらを踏まえてデザインレポートの作成に当たっては、各パートの設計者が自分のパートについて文章を練り、それを最終的に 1つのレポートにまとめる形としました。今年はフレームやサスペンション等のシャシー関係は磯、パワートレインやドライブトレイン等のエンジン周りは野口、その他細かなパーツを2年生といった形で書き上げていきました。具体的には、設計の工夫点や昨年からの改善点・新技術を、採用した根拠や効果とともに定量的に書き、最終的にA4の紙4枚に1万字以上の文章を詰めました。また、先輩方の力も借りて提出直前まで文章を練ったことで、高い仕上がりのレポートが作成できたと思います。
(磯)
6月22日にコストレポートの提出を完了しました。これで大会前の静的審査は無事終了したということでとても安心しました。私個人としても自分が担当する中で一番の大仕事をやり切ることができてとても嬉しかったです。
コストレポートを作成する上において一番心がけたのは、どこかに作業が集中しないようにすることでした。例を挙げると、コストレポートはどうしても製作を担当しているチームメンバーの力が必要なのですが、製作を担当しているメンバーがコストレポートに集中できる期間は提出前の10日間程しかありません。そこで今年度は図面の作成をより徹底し、コストレポート用の部品図面を部品の製作と同時に印刷してしまう方法を取り、提出前の作業を軽減しました。また構造が簡単な部品については、サポート班のメンバーが部品を製作した者に聞いてレポートを書くという負担軽減策も積極的に行いました。レポートの精度についても向上を図りました。昨年記述漏れがあった箇所を徹底的に洗いだして減点を極力抑えるよう努力しました。他にも図面の管理やレポートの記述についてもチェックを昨年度より厳格に行いました。ミスの軽減だけでなく、図面の拡充や昨年度は無かったアセンブリの工程表の作成も行いました。これにより精度だけでなく、わかりやすさについても向上させました。昨年度はレポートの記述で精一杯でしたが、ノウハウが溜まった分、精度向上に力を注ぐことができました。
以上のような工夫を重ねた結果、期限に遅延することなく、昨年に比べ140ページ多い906ページのコストレポートを完成させることができました。ただ、コスト審査はこれで終わったわけではありません。全てはやはり大会で決まりますので、これでやっとスタートラインに立てたのだと考えております。今後もチーム一同、一生懸命頑張りますので、温かいご支援よろしくお願いします。
(大草)