Keio-Formula.Com NewsMail

vol.46



TEAM

連続企画 [in Leader's View]

ここでは、KF-06プロジェクトのリーダーである辻夏央より、毎月のプロジェクトの進行状況、当チ ームの様子などをご報告させて頂きます。

 今月はまず残念なお知らせをしなければなりません。
 先月までシャシー班でシフトや燃料タンクの設計をしていた谷田が休部しました。私はプロジェクトリーダーではありますが、彼の休部を止める権限はありません。なぜなら、この活動は仕事ではなく、給料を出しているわけでもないからです。この活動はサークルとしてやっていくにはなかなか厳しい活動です。時間も資金も必要です。研究費がおりるわけでもなければ単位がもらえるわけでもありません。就職に役立つかもしれませんが、それも保障はありません。それではなぜ、私達はこの活動を続けているのでしょうか。

 それはただ楽しいからだと思います。少なくとも、私はそう思っております。自分達でレーシングカーを設計・製作する機会は人生においてそう多くはありません。文系である私にはたぶんこの活動以外に無いでしょう。この活動を楽しいと感じられなくなってしまったら、この活動を続けることは困難を極めるでしょう。昨年も何名か脱落者が出てしまいました。脱落した者にはこの活動が楽しく感じられなかったのでしょう。どうしたらより楽しく作業をすることができるのか。プロジェクトリーダーとして頭を悩ませる日々が続きます。マンパワーの足りていないチームなのでこれ以上の脱落者は命取りです。

 今月も製作を進めながら感じていたのですが、メンバーによってやる気は様々です。しかし、この活動はチームワーク無しには続けることができません。数人が120%の努力をしてもマシンは完成しないのです。それよりも全員が80%のやる気を出すほうがずっと楽にスムーズに作業が進むことでしょう。チームの士気の向上はプロジェクトリーダーとしての義務だと感じておりますが、なかなか解決法が思いつかないというのが現状です。


 さて、2007年も終わりなので今年を振り返りたいと思います。とは言っても、9月の大会までは自分の代ではなかったので、チームの一員として与えられた作業をこなしていたに過ぎません。

 最も思い出深い出来事は自分に生まれて初めて後輩ができたことです。中学も高校も部活動をしていなかった人間には新鮮な経験でした。やる気に満ちた新入生達にどれ程精神的に支えられたことか知れません。裏を返せば自分一人ではまだまだ不安定な未熟者だということであり、彼等の先輩として、プロジェクトリーダーとして、大変頼りないのではないかと思います。

 大会後は怒涛の如く月日が流れていきました。設計・製作が予定通りに進んだとは言えず、来年に向けて不安を残しております。年が明けても1月は試験があるので製作はあまり進みません。春休みに遅れを取り戻せることを祈りつつ年を越したいと思います。
 今年もスポンサー様や関係者の皆様には大変お世話になりました。本当にありがとうございました。来年もまた当チームをよろしくお願いいたします。


編集後記

 今月は寒さが厳しい一ヶ月でした。屋外の作業では、手がかじかんで思ったように物がつかめないこともありました。来年の1月・2月はもっと寒くなるので、体調管理・寒さ対策はしっかりとして作業に臨みたいと思います。


 今月はイベントが少ない1ヶ月でしたが、何度か同じ活動をしている他校の方々と交流する機会がありました。
 EVENTのページにありますように、静岡理工科大学様がガレージにお越し下さり、いろいろなお話ができました。また、横浜国立大学様にもガレージにお越しいただき、当サークルの忘年会にも参加していただき、交流を深めさせていただきました。今後、このような機会が増えていけばいいと思います。

 さて、私にとって今年は大きな変化がいくつもあった年でした。まず、大学に入って環境が大きく変わったこと。しかし一番大きい変化は、このサークルに入ったことです。フォーミュラカー、特にF1に興味があってこのサークルに入ったものの、最初は学生フォーミュラ活動を甘く見ていました。が、だんだん月日が経過するうちにこの活動を続けていくにはとても大きな決意と犠牲が必要な気がしてきたのです。もともと私は遠距離通学者であるため、ガレージに朝早くから来て、夜遅くまで作業をすることは、睡眠時間などを削ることに直結します。なかなか自分の時間も持つことができません。また、勉強時間すら削らなくてはならないこともあります。

 こうしたことも影響したのか、上でリーダーが述べているように、先月終わりに1年生が1人休部することになってしまいました。私も同学年の1人としてとても残念です。

 しかしこの活動を続けていることで自分にプラスになったことは数え切れないほどたくさんあります。
 その1つに、時間の管理に気を付ける様になってきたことが挙げられます。これは他のサークルに入っていたり、何のサークルにも入らなかったら絶対に出来ていなかったと思います。しかし、まだまだ100%時間を有意義に使えているとは言えないので、2008年はもっと時間管理を徹底していきたいと思います。
 また、工場で機械を使う作業も、ウレタンの削り出しも、ノギスで物の長さを測ることですら、このサークルに入らなければまず体験できなかったでしょう。

 そんな素晴らしい活動を継続できているのもスポンサーの皆様、関係者の皆様のおかげです。いつも本当にありがとうございます。ぜひ、2008年もご指導・ご鞭撻のほど、よろしくお願いいたします。

(鈴木)


NewsMail12月号を最後までご覧いただき、ありがとうございました!
来年もよろしくお願いいたします!!